大好評の映画『国宝』を見る
ちまたで大変話題になっていた映画『国宝』を、ようやく見てきました。
吉沢亮さんと横浜流星さんという、今をときめく超イケメン二人の主演ですからね。「そりゃあ人気も出るでしょうよ」と思っていましたが、どうもそれだけじゃないらしい、と。
「見ごたえがある映画だ」と周りから口々に聞かされ、行ってみることにしたのでした。
で、実際どうだったかというと……はい、確かに見ごたえありました!
歌舞伎の世界を舞台に、「血筋」と「才能」のせめぎ合いというテーマが軸になっていて、上映時間3時間というボリュームながら、飽きさせない、密度の濃い映画でした。
しかし3時間だとトイレが心配。『鬼滅の刃』の時と同様、飲み物を控えて、入場ぎりぎりにトイレに行って、備えましたよ……途中離席しないで済んで、よかったわ(ホッ)
何より、吉沢亮さんと横浜流星さんが美しい……お二人とも本当に華があるんですよね。そして、美しさだけでなく、凄みのある演技にも圧倒されました。
見終わっても、しばらく脳内から残像が消えないような感じ。その後1日じゅう、ほわーっとして過ごしました。
私は歌舞伎を何にも知らない
この映画を見てまず思ったことは、「私って、歌舞伎のことを何にも知らないな……」ということでした。
およそ60年も日本人として生きてきたのに、歌舞伎を生で見たことは一度もありません。代表的なお話も、タイトル程度しか知りませんし、役者さんも、TVでお見かけする方々くらいしか知りませんでした。海外からの観光客のほうが、歌舞伎についてよく知っているのでは?と思うほどです。
でも今回、この映画によって、そのごく一部だけでも知ることができてよかったなと思います。
大きなスクリーンで見る歌舞伎のシーンは、まるで自分も今、歌舞伎の劇場にいるかと錯覚するようでした。映画なのに、歌舞伎シーンの迫力に思わず拍手してしまいそうになったくらい……。映画館で見てよかった!
映画だけでなく、同時に歌舞伎も鑑賞したような、「一粒で二度美味しい」みたいな作品でした。
本当に好きなものと出会える幸せ
主人公の一人・喜久雄は、歌舞伎に魅了され、どこまでもそれを極めようと没頭していきます。それはもはや、どこか狂気を感じさせるほどまでに。
しかし「そこまでのめり込めるものを見つけた人は、幸せなんだろうな」と、見ていて思いました。
本当に好きなことがあれば、それがきっと生きる力になるから。
主人公・喜久雄の少年期を演じたのは、黒川想矢さんという俳優さんだそうですね。歌舞伎の舞台を見つめる表情や、目の輝きが印象的でした。「世界中の少年少女が、こんな風に大好きなものに出会えるとよいのにな……」と、ふと思いました。
ああ、こんな風に感じるのも、自分が年をとったせいかしら?



