なくしものが増える年頃?
50歳を過ぎてから、自分の記憶力の衰えを自覚するようになりました。
「あれ、どこいった?」という探し物も、年とともに増えてきたような気がします。
でも持ち物の数を減らし、置き場所を決めてきちんと戻すようにすれば、探し物も減らせるんですよね。
そこで、家の新築を機に、旧居のガラクタは処分。残したものはきちんと収納場所を決め、整理しました。そのため、ここ最近は探し物をすることは減っていたんです。
しかし先日、お気に入りの夏物カーディガンが行方不明に…。外出先で、冷房がきついとき羽織るのに重宝していたものです。
さがしてもなかなか見つからない…
そこらじゅうをひっかき回して、カーディガンをさがしました。
ふだん使っているバッグの中を確認しても、ない。
車の中にも、クローゼットにも、ない…。
ここ数日の記憶をたどってみます。4日前まではたしかにあった。買い物のときにスーパーで羽織っていた記憶がありました。
(店を出て脱いだ?駐車場までの道で落とした?)
その日に行った店すべてに電話をして、落とし物がないか聞きましたが、結果はすべて「届いてません」。
がっかりしながら、さらに室内を何度もさがしたものの、見つからず…。
探し疲れて、あきらめ半分で「なくしたものを見つけるおまじない」と検索してみました。
なくしものを見つけるおまじない「たぬきがこけた」
すると、「たぬきがこけた」とつぶやきながら探すとすぐに見つかる、という説が。
(なんでたぬき?…バカバカしい…)と内心思いつつも、ダメ元でやってみました。
すると…なんと3分もしないうちに、見つかったのです!びっくり!
ふだん使いとは別なバッグの奥に、カーディガンが隠れていました。このバッグ、ちゃんと確認したはずなのに…!他の荷物に埋もれていて、見つからなかったようです。
驚きました。たぬきのおまじない、恐るべし…!
なぜこんなおまじないが効くのだろう?
おまじないなんて迷信…とたかをくくっていましたが、ふと、「どうして効くの?」と不思議になりました。
実は何か、ちゃんとした理由があるのではないか。何か合理性があるのでは?
風水なんかもそういう側面があると日頃から思っていたので、私なりに理由を考えてみました。
まず考えられることは、単純に、よくさがした後にたどりついた場合です。
あと一歩のところまですでに探していて、おまじないをとなえた頃にタイミングよくたどりついたケース。これはあり得ることです。
それ以外に、もうひとつ、おまじないならではの効き目を考えてみました。
一見、無意味なフレーズに意味がある?
こうしたおまじないにたどり着く前に、たいていの人は、すでにかなりいっしょうけんめいさがしています。それでも見つからないからおまじないに頼るわけです。
最初にさがしている時点では、焦っていたり、パニックになっていたりすることもあるのではないでしょうか。
「きっとここにあるはずなのに…」とか、逆に「ここにあるはずがない」などの思い込みに縛られていることもあるでしょう。
そんなとき、どうでもいいような無意味なフレーズをとなえることで、ちょっとクールダウンする効果があるのかもしれません。
ですから、「絶対見つけるぞ」などの気合の入るフレーズではなく、「たぬきがこけた」という、ちょっと脱力するようなフレーズなのがミソなのかも。
力を抜いて落ち着くことで、気持ちをリセットし、あらためてしっかりさがすことができます。私の場合も、このケースだったように思います。
非科学的なようでも、もしこんな効能があるとしたら、おまじないもやってみる価値はありますね。
おまじないの不思議な話
余談ですが、私は子供の頃、母におまじないの話を聞いたことがあります。それも、なくしものにかかわるものでした。
母の母(私の祖母)は若い頃に、裕福な家のお針子として働いていました。そのお針子時代に、勤め先で「なくした針が出てくるおまじない」というのを教わったそう。そのおまじないを小声でモゴモゴとなえると、必ずなくした針が見つかるというのです。
母は「それはどんなおまじない?何て言えばいいの?」と祖母に聞いたそうですが、「これは秘密のおまじないだから、教えられないの」といって、教えてくれなかったそうです。勤め先の人に、口外しないよう止められていたようで…。
いったい、どんなおまじないだったのでしょうね…。もう祖母は亡くなっており聞けませんでしたが、子供心に気になったことを覚えています。