平屋のメリット・デメリットを考える

2軒の小さな家 家づくりの知恵

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「平屋はいいですよね~」
我が家が平屋にした、というと、こう言ってくださる方がたくさんいらっしゃいます。平屋というと昔は年配者向けのイメージがありましたが、今は若い人でも「平屋が好き!」という方が増えつつあるそうです。

平屋にはデメリットもある

・敷地の広さや坪単価の問題

平屋の場合は建ぺい率の関係で、2階建て以上の家を建てるよりも広めの敷地が必要です。屋根や基礎の面積が増えるため、坪単価も割高になります。また、面積が広くなるほど中心部が暗くなりがちとも言われ、間取りに工夫が必要です。

・高さがないのでデザイン的にいまひとつ?

人によっては、平屋というと「ちんまりしていてデザインが貧相」というイメージもあるようです。

田舎の町内会館みたいなイメージ、とか、プレハブの現場事務所みたい…とか。たしかに、大きさや屋根の形によっては、そんな雰囲気に見える平屋もありますね。

周りに2階建ての家ばかり近接していると、見降ろされ感を感じるとか、日当たりが心配、ということも聞きます。また、2階がないと水害などの際に垂直避難ができない、というのは確かです。浸水想定のある地域だと気になるかもしれません。

・平屋だとドロボーに侵入されやすい?

平屋だと、1階に窓が多くなり、侵入しやすそうで防犯面が心配という声も聞きます。我が家も施錠の確認には注意し、センサーライトや複数ロックなど対策もしています。
(防犯意識は、むしろ平屋になってからのほうが高くなったかも?!)

では平屋のメリットは?

・ワンフロアで移動が楽

上下移動がなく、生活動線も短くて住むのが、なんといっても平屋の最大のメリットでしょう。

以前、我が家は2階建ての戸建て賃貸に住んでいました。洗濯物を2階のバルコニーで干すためには、1階から2階への上り下りが必要でした。でも大きなバスケットを抱えていると、たまに階段を踏み外しそうになり「ヒヤッ」とすることも…。

若い頃はあまり気にならなかったのですが、40代を過ぎるとやっぱりバランス感覚が衰えるのでしょうか。掃除機を持って2階へ行き来する時も心配でした。

私の母も2階建て戸建てに住んでいましたが、高齢になって足腰が弱ってからは「2階には上がれない」と言っていました。年配者だけでなく、小さなお子さんも含め、階段での事故は大きなケガにつながります。階段のないワンフロアなら安心です。

平屋だとロボット掃除機も利用しやすいですね。

・家全体の気配がつかみやすい

2階建て住まいの頃、自分が2階にいるときに玄関チャイムが鳴っても、聞こえないことがよくありました。在宅しているのに、宅配便の不在連絡票を入れられたことも数知れず…。今はそんな心配はありません。平屋のほうが、周囲も含め家全体の気配をつかみやすいような気がします(家のつくりや大きさにもよるかもしれませんが)

・構造的に有利

平屋は2階がないので重心が低く、地震にも強いです。

我が家は地盤調査の際、当初は杭が要りそう…という話でした。しかし、平屋だったため基礎を少し大きくするだけで、杭を打たずに済みました。構造的に安定しているというのも強みですね。

なお家の形状にもよりますが、屋根や外壁のメンテナンス時に足場が不要で、費用が抑えられるという利点もあるようです。

平屋のメリットは「安心感」

ワンフロアで暮らせる便利さと、老後まで続く安心感。これが平屋の魅力です。我が家は実際に住んでみて、やっぱり平屋にしてよかった、と思っています。