西は金運・財運をつかさどる方位?
風水では、「西は財運をつかさどる」といわれます。そのため、西玄関にするとお金の出入りが激しくなる、という説もあるようです。どうしてそんな風に言われるのだろう、と考えてみました。
西玄関のデメリット
西玄関のデメリットは、なんと言っても西日ではないでしょうか。出入りの際や、来客時など、西日がまぶしいと不快です。強い直射日光は、玄関ドアの劣化にもつながります。
そして、ガラス入りの引戸玄関も、かつては多くみられました。西日が入りやすければ、室内の温度も上がります。夏場はエアコンの電気代もかさむでしょう。
温度差によって木材の収縮が大きくなると、板の反りや建具のくるいも出やすくなります。そうなると修繕が必要になりますから、結果的にお金が出ていく…という面もあったのかもしれません。
西玄関にはメリットも
しかし、玄関を西にもってくることで、メリットもあります。それは、ほかの日当たりのよい快適な方位を、居間や居室にすることができるということです。
たとえば東南の玄関は大吉相と言われます。しかし考えてみれば、東南は日当たりのよい最も快適な場所です。そこを玄関にするよりは、居間にしたい…という人も多いでしょう。
家相・風水を重視するか、長く過ごす場所の日当たりを重視するか。どちらを優先するかは人それぞれです。
北海道では雪の面でも西玄関にメリットが
また、北海道の場合、西玄関が歓迎される面もあります。冬から春先、西日が当たることで、少し雪が解けやすくなるからです。
北玄関だと日があたらないので、なかなか雪がとけません。春になっても、薄汚れた雪が玄関先に残っているのは気になるものです。西玄関のほうが、いくらか雪解けは早まります。
私の知り合いの不動産屋さんは、「本州では西玄関はあまり好まれないけど、北海道では西玄関は悪くないよ。実はウチも西玄関なんだ」と言っていました。
風水では避けたほうがいいと言われる西の玄関。でも、多くの物件を見てきたプロでも西玄関の家を選ぶのですから、あながち悪くはないのかもしれません。
西日をうまくシャットアウトして対策をとる
西玄関にするのであれば、まずは西日をうまくシャットアウトすることを考えてはどうでしょうか。軒の長さや、扉の向きを考慮する、あるいは目隠し壁や植栽をうまく使えば、西日の直射も避けられると思います。
西日を防ぎ、快適な玄関にすることができれば、風水でいう凶作用もきっと軽減できることでしょう。