鬼門玄関は家相上よくない?
鬼門玄関は家相上よくない、と言われます。風水や家相の本を読むと、「玄関が鬼門だと、もめ事に遭う、ケガや病気、災害に見舞われる」とか、いろいろ気になることが書いてあります。
また、とくに年配の方々は、若い人よりも気にされる場合が多いようです。そのため、若いご夫婦が、「自分たちは気にしないけど実家の親が気にして…」とか「親戚がいい顔をしない…」という理由で悩むこともあるとか。
鬼門玄関は珍しくない
私は中古住宅のチラシを見るのが好きなのですが、売家の間取り図を見ると、鬼門玄関は思いのほかよく見かけます。鬼門の玄関がそもそも多いのか、鬼門玄関の家だから売りに出される(手放さざるを得ない事情ができた)のかはわかりませんが…。
「鬼門玄関は避けたほうがいい」というのはよく知られていることなので、売るうえでハンディになるという可能性は、多少はあるかもしれませんね。
鬼門が凶とされる理由
鬼門玄関がなぜよくないかについては、合理的な理由もいくつか考えられます。たとえば日当たりが悪く暗い、北東の季節風が吹き付けて寒い。その結果、家の傷みが進む、家族の健康に影響するなど…。
そのため、かつては鬼門玄関を避けることが、生活上の知恵であったのでしょう。ただ最近は、断熱材など住宅設備や素材の向上で、カバーできる部分も増えたはずです。
鬼門玄関の家に実際に住んでみて
我が家は、家を新築する前は、鬼門玄関のある賃貸戸建てに住んでいました。入居時は築10年ほどでしたが、トータル10年以上そこに住んだので、退去時には築20年を超えた状態でした。実際に住んでみた経験をお話しします。
鬼門玄関は暗い
北東側は直接日差しが入らないので、玄関はどうしても暗めになります。日中でも、来客時には玄関ホールの灯りをつけることも多かったです。
玄関ドアの劣化
直射日光があまり当たらないにもかかわらず、玄関ドアの色あせ・塗装の剥げなどはけっこうありました。風除室がなかったので、冬場、強い風が玄関にダイレクトに吹き付けていたせいかも。
玄関前がすべりやすい
北東側は寒くて日が当たらないため、玄関前のポーチやスロープに氷が張りやすく、融けにくいです。そのため、転んだこともよくありました。これは北海道ならでは、かもしれません。
鬼門玄関の家で、家族にトラブルは…?
我が家に関しては、10年ほど住んだけれど、致命的なトラブルに見舞われたという感じはしませんね。こまごましたトラブルやケガ、苦労は、それなりにありました。でも、それを鬼門のせいにするという気にはならなかったです。どこの家でも多少はあることだろう、というレベルでしたから。
もちろん、玄関が鬼門だということを意識はしており、日々の整理整頓、お掃除は心がけていました。日常の掃き掃除、そして年に一度、玄関まわりの大掃除を欠かしませんでした。
トラブルが多いと言われる鬼門玄関でしたが、私たちがこの賃貸戸建てから引っ越すことになったのは、トラブルがらみではありません。定期借家の形で借りていたので、いずれは転居する予定だったのです。
家を建てようと思えるだけの、頭金の貯蓄もできましたし…不運続きの生活というわけではなかったですよ。
鬼門玄関をやみくもに恐れるより対策を
もちろん、これから新築する場合は、鬼門玄関を避けられるならそれに越したことはないでしょう。
しかし、立地条件からやむなく鬼門に玄関を持ってくるなら、日中の暗さや、冬の寒さについて考慮する必要があると思います。そこをうまくカバーできるよう、照明や、採光用の窓、風除室やカーポートの設置など、対策をするとよいのではないでしょうか。
また、もし今住んでいる家が鬼門玄関だ…という人は、気に病みすぎるよりも、しっかり掃除をして、快適で安心な状態をキープするよう努めてみてください。「きちんと対策をしている」という気持ちが、不安を取り除いてくれることでしょう。