自分で間取りを描くのが好きだった
私は子供の頃から、不動産チラシの間取り図を見るのが好きでした。それをまねて、夢のマイホームの間取り図や、家具のレイアウトを書くこともよくありました。
だから、自分の家を建てる!と考えたとき、私は自分なりに理想の間取りをせっせと描いてみました。そういう人、けっこういるのでは?
モデルハウスに出向いたとき、私は営業さんに「こんなプランを考えているんですけど…」と自作の間取りプランを見せました。
「これを奥さんがご自分で?」
「このまま行けそうな、よくできたプランですよ!」とほめられて喜んだ私…。
翌週、その営業さんは私のラフプランをきちんと清書して、パース(3Dのイメージイラスト)をつけて持ってきてくれました。あら、ほんとに結構いけそう!夢が一歩現実に近づいた感じで、ちょっと浮かれてしまいました。
自分で間取りを作るメリット・デメリット
「自分で間取り案を描く」ことは、希望を具体的に伝えるにはよい方法だといえます。たたき台があると話も早く、こちらの意図も伝わりやすいです。ちなみに私の描いたラフプランは、ほぼ丸ごと生かされた形で実際の間取りが作られました。自分で作ったプランですから、住み心地は悪くないです。
でも、逆にハウスメーカー側からのオリジナルプランも見たかった…その機会を逃してしまった面もあります。私たちが考えもつかなかったプランを作ってもらえたかもしれないのに…とあとでちょっと後悔しました。
客が自分で間取り案を作ってきたら…ハウスメーカーからすれば、間取りをイチからつくる手間が省けます。でも、いわば素人の作ったプランですから、よく見ると「んん…?」という部分もあるかもしれません。
それでも「お客様のご希望通りの設計にしました」のほうが、客は喜びますし、あとあと文句を言われにくいということもあるでしょう。とくに大きな問題がなければ、細かいところは目をつぶって、「ええい、このプランで進めときゃいいか」という可能性も…。そういうのはちょっと心配ですね。
まずは希望を言葉で伝えてみる
もし自作の間取り案があっても、いきなり出さずに様子をみてはどうでしょう?間取り図そのものより、自分たちの「くらし方の好み」を、まずは言葉で伝えてみるのです。
「よく友人が泊まりに来る」「庭でBBQをしたい」「アウトドア用品をたくさん収納したい」など…。そうした思いや夢を伝えたうえで、プロがどんなプランを出してくるか、楽しみに待ってみませんか?
そしてメーカーからのプランがピンとこなかった時には、「こんなのも作ってみたんですけど」と、参考資料のひとつとして出してみてはいかがでしょうか。プランのたたき台は複数あったほうが、よりよいアイディアが生まれると思います。