我が家には神棚も仏壇もなし
我が家には、神棚や仏壇がありません。
両親が特定の宗教を持っていなかったため、私の生まれ育った実家にも、神棚や仏壇はありませんでした。
家を新築するとき、ハウスメーカーの担当さんから、「神棚や仏壇はどうされますか?」と聞かれて困ってしまった私。
「え、ないといけないものでしょうか?」
「いえ、皆さんそれぞれです。ご希望があれば、設計の際に考慮しますが」とのこと。
設置してお手入れがちゃんとできるか
神道のおうちなら神棚、そして仏教を信じるおうちなら、仏壇が要るでしょう。でも、とくに決まった宗教のない私には、どちらもなじみがありません。
いっぽう夫の実家には、神棚も仏壇も両方ありました。
「要る?」と聞いたら「うーん。どうしたもんかな」との答え。
私は、「神棚やお仏壇を置くなら、お手入れやお祀りがきちんとできなきゃいけないと思う。私は作法もよくわからないし、自信がない」と正直に伝えました。
「あなたが、実家のお父さんお母さんのようにしっかりお世話やお参りができるなら、設けてもいいと思うけど…」と。
すると夫は、「うーん、それは自信ないかも」。
そんなわけで、我が家にはどちらも設置なしとなりました。
特定の宗教がなくても…
神棚でも仏壇でも、特定の宗教をお持ちなら、それに合わせたものを設置すればよいでしょう。
では私のように、無宗教の場合は?そういった場所がまったく必要ないのでしょうか?
私は、そうは思いませんでした。
何か大切なものを飾る特別な場所というのは、やっぱりどこかにあるといいな…と。
神棚も仏壇もない我が家ですが、リビングに飾り棚があります。
亡くなった親族の写真は、お花やお水と共に、そこに飾っています。折にふれて写真に手を合わせ、お参りもします。お守りやお札をいただいた時も、その棚に置いています。
伝統的なしつらえではありませんが、我が家にはこのスタイルがなじむかな…。
最近は、洋風なインテリアにもフィットするような、モダンな神棚やお札置きもあるようですね。
神聖なものを置くのにふさわしい場所とは
飾り棚の場所を考えたとき、私が注意したのは、以下のようなことでした。
・光が入り明るく、気がめぐる(通気のよい)場所であること。
・家族がくつろぐスペースで、かつ、落ち着いた場所であること。
そうした要素を備えた場所ということで選んだのが、リビングの一角でした。
神棚や仏壇の場合は、ほかに配慮すべきこともいろいろあるでしょう。
風水では、神棚や仏壇は東や南向きに、と言われているようです。たぶんお参りするときに、神棚や仏壇が逆光にならず明るい場所がいい…ということだったのではないでしょうか。
ご先祖様を敬う気持ちや、人智を超えた大きな存在への畏敬の念があれば、方角や形にあまりとらわれなくてもいいのでは…と個人的には思います。でも気になる…という方は、設計士さんや、仏具店など専門の方に相談されるのが無難でしょう。
故人を偲んだり、家族の幸せを祈ったり…そんな場所や時間は、心をリラックスさせてくれるものです。大切にしたいですね。