北海道には箱型の家が多い
北海道の家って、屋根が平らで、四角い箱型の家が多いんですよ。よく北海道外の人から「サイコロみたいな家がいっぱい!」って驚かれます。
この平らな屋根は、積もった雪が落ちない「無落雪屋根」と呼ばれるものです。太陽光やヒーターなどで雪を溶かして、ダクトを通して水を排出します。我が家も以前はこのタイプの戸建て賃貸に住んでいました。
三角屋根にあこがれて
それに対して現在の我が家の屋根は、切妻屋根、いわゆる三角屋根の形です。
三角屋根って、「おうち!」って感じがして、私は憧れがありました。それに、平屋の場合、フラット屋根にするとなんだかプレハブ現場事務所風になりそうな気がして…。
なので、ハウスメーカーと家の外観を打ち合わせたとき、「三角屋根が好き」と言った私。
そうしたら…次回の打ち合わせで営業さんが、素敵なパース(3Dのイメージイラスト)を持参してくれたんです。
私はもうそれがひと目で気にいって、「これ素敵!」とすっかりその気に。
実は夫は、片流れ屋根やフラット屋根のほうがいいのでは?と言っていたのですが、私があんまり切妻屋根を気に入っているものだから、そのまま決定してしまったのでした。
本来、切妻屋根はメリットいっぱい
本来、切妻屋根はとてもすぐれた屋根なんです。
メリットとしては、
・シンプルなつくりで、雨漏りがしにくい
・一般的な屋根なので施工がしやすい
・あえて雪を落としてしまうことで、屋根にかかる荷重を減らせる
(耐震性や耐久性にメリット)
・軒が出ることで外壁の傷みを減らす
などなど…。
ですから、我が家が「後悔した」といっても、切妻屋根が悪いわけじゃないんです。「失敗した!」と思った理由は、屋根から落ちる雪の始末についてでした。
私たちの住んでいる地域では、雪は降るものの豪雪というほどではありません。屋根から雪が落ちても、まあ大したことはないだろう、と思っていたんです。
ところが…実際に住んでみて、落ちてくる雪の多さと重さにびっくり。
平屋の屋根は大きいので、雪も多くなる
平屋は2階建てに比べ、屋根の面積が大きくなります。すると当然、積もる雪も、落ちてくる雪の量も多くなるわけですね。
たまにドカ雪が降ったときなど、家の周りの除雪をようやく終えたと思ったら、「待ってました!」とばかりに屋根から雪がザーッと…(泣)。
落ちてきた雪を放置できるくらい敷地が広ければ、何ら問題はありません。ただ我が家の場合、落ちた雪をどけないと、物置前の通路がふさがってしまうことが判明。
屋根が新しいせいか滑りがよくて、雪が思ったより遠くへ飛ぶというのも、予想外でした。敷地には余裕をもっていたつもりでしたが、甘かった…。
夫の言う通りにしておけば、冬場は使わない庭側に、屋根の雪をすべて落とすことができたのです。雪かきの労力はかなり減らせたはずでした。
屋根からの雪は重かった
北海道の場合、真冬で気温が低い時なら、雪はサラサラで軽いです。いわゆるパウダースノーってやつですね。
ところが、屋根に積もった雪は、屋根から落ちるまでの間、屋根上で少しとどまっています。その間に、少し解けたり、また続けて降雪があったりして、圧縮されていきます。そのため、落ちてきたときには見た目以上に重くなってしまうのです。
この重たい雪を除雪するのは大変です。力も要りますし、気合を入れてやらないと腰も痛めます。今は冬場の体力づくりと思って、雪かきをがんばっている私ですが、もっと年をとったらこれはきつそう…。雪止め金具の設置も考え中です。
「オレは片流れやフラット屋根がいいって言ったのに」という夫の言葉に、なんにも言い返せない私です…。