2024年が明けてまもなくの災害
2024年を迎えました。
元日から、目を疑うような甚大な災害が起こりました。能登半島を震源とする地震です。家屋倒壊、火災…楽しいはずの新年に、避難所に身を寄せ、悲しみにくれる人々の姿に胸が痛みます。被災された皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。
自然の脅威は時と場所を選ばない
自然の脅威は、人間の暮らしなどお構いなし。盆も正月も関係なく、災害はやってくるのだと、強く意識させられました。
今回は日本海側地域が大きな被害を受けましたが、他の地域もこうした脅威から無縁ではありません。私自身も、かつて北海道胆振東部地震を経験しました。日本全国、100%安全な土地などないと言っても過言ではないでしょう。
「いつ何時も備えを忘れるな」…新年で浮かれていたところに、自然からの警告を面前に突きつけられたような気持ちです。
保険という備え
我が家は新築時に、構造等に関して防災面も考え、地震に強いと言われる2×4工法を選びました。平屋づくりなのも、耐震面で有利と言われています。
それでも“絶対の安心”などありませんから、火災保険と地震保険に加入しています。
火災保険は新築時に10年間一括で契約しましたが、地震保険に関しては最長5年契約と決められているそうで、「5年後に忘れず再契約してくださいね」と言われていました。
築5年目となった昨年、地震保険再契約の手続きをしました。地域や建物の規模・性能に応じて保険費用は異なりますが、我が家では5年間分で4万円ちょっと(建物・家財含む)でした。
ちなみに、地震保険(建物分)は火災保険金額の半額までしか設定できません。
地震保険は、民間保険を国がバックアップして共同で運営しています。それでも、被害が広範囲に渡る巨大地震が起きれば、被害額は計り知れず、すべてを補償することは難しい…そのため、火災保険の半額に制限しているそうです。
地震の損害を全額カバーできるわけではないので、地震保険の加入率は火災保険に比べ、低め(ざっくり言って3割程度?)と言われます。しかし、いざ大きな地震が起きたとき、経済面の支えは重要です。目先の数万円をケチって後悔したくない、と、我が家では地震保険はマストと考えています。
安全な住まいの確保…持ち家か賃貸か
マイホームを持つか賃貸暮らしをするか、という問題が論じられるとき、よく取り上げられるのが災害のリスクです。
ここのところ、地震や異常気象など、災害が頻発しているせいか「賃貸が有利」という意見をよく聞きます。
万一地震で家に被害があっても、引っ越しすればいい。家が壊れてローンだけ残るという事態を被らない、という利点があるからです。
賃貸/持ち家それぞれにメリット・デメリットが
確かに、賃貸暮らしは持ち家に比べて身軽ですし、長期ローンの負担も背負わずに済みます。
しかし賃貸住宅は、他人の所有物。地盤や構造上の安全性を知ることは難しいです。
賃貸住宅を選ぶ際、建築工法や耐震性能を考えて物件を選ぶという人は、どの程度いるものでしょうか?築年数を気にする人はいても、新耐震基準の改正年度まで気にするでしょうか?
耐震基準は1981・2000年に大きく改正されています。建築確認の時期によっては、耐震基準に差がついているということ。その差によって、命に関わることになるかもしれないのです。見た目はキレイにリフォームされた状態であっても、耐震構造が脆弱だったら、あっという間に倒壊ということもあり得ます。
賃貸よりも持ち家のほうが、構造や地盤などについてより深く検討するであろうことも、安全性という面ではメリットになり得ると思います。
持ち家でも賃貸でも、安全性のチェックを忘れずに
先日、知り合いが新築の賃貸に転居しました。場所をグーグルストリートビューで確認したら、映し出されたのはまだ着工前の景色でした。
なんとそこは、青々と稲穂がそよぐ水田。
水田だった場所は、軟弱地盤であることが多いと言われます。もちろん地盤改良工事はしていることでしょうが…。どんな地盤改良をしたか、きちんと行われたかについて、後で確認するのは難しいですよね。
知り合いは数年で転居する予定と聞いてはいますが、大きな地震があったらと思うと怖いです。
持ち家にしろ賃貸にしろ、住まいの安全性は最重要事項。
持ち家はもちろん賃貸であっても、物件選びの際は、地盤サポートマップや自治体のハザードマップをしっかりと確認すること。そして、損害保険によって万一の備えをしておくことなど、できる限りの対策はしておきたいですね。