「水抜き」という寒冷地の常識
冬の寒さの厳しい北海道。長期間留守にするときや、冷え込みのきつい夜間などは水道の凍結を防ぐため、「水抜き」(「水落とし」ともいう)をするというのが、北海道民の常識です。
万一水道管が破裂したら、かなりの費用がかかります。破裂しないまでも、水が出なければ生活に支障をきたしますので、十分注意が必要です。
水抜きしなくてもいい場合とは?
水を抜くには、住宅内の水抜き栓(元栓)を閉め、蛇口を開けて水を出します。
しかし我が家では、新築で入居して2年になりますが、水抜きはしたことがありません。
北海道でも比較的新しい住宅の場合は、それほど神経質に水抜きしなくても大丈夫なようです。理由は、高断熱・高気密のつくりであることと、建築材料や住宅設備の質の向上です。
床下の配管は樹脂製で断熱被覆が施されていますし、暖房はセントラルヒーティング。北海道の場合、真冬日になる頃には、ほぼ24時間暖房をつけっぱなしの家庭も多いですしね。
エコジョーズ利用だと水抜きが大変
我が家では、暖房・給湯にガス利用の「エコジョーズ」を使っています。
エコジョーズは給湯器内の配管が複雑で、完全な水抜きが難しいといわれています。完璧に水抜きをするには、業者に頼むことになり、1回数万円かかるそうです。長期に不在にする場合でなければ、なかなか頼む気にはなれません。
取扱説明書に水抜きの方法は書いてあるんですが、難しい…。
前に住んでいた戸建ても、エコジョーズを使っていましたので、水抜きをしたことはありませんでした。
もし長期に(ひと月以上とか?)不在にする場合は、たぶんガス業者やハウスメーカーに相談することになるでしょう。
暖房を利用して凍結を防ぐ
我が家では、厳冬期は外出時も暖房を微弱運転し、家全体が冷え切らないようにしています。
熱源が直接露出するストーブなどでは、つけっぱなしは危険です。ストーブ自体が何かの拍子で倒れたり、火元の近くに燃えやすいものが落ちたりすると火事になります。
でもボイラーとパネルヒーターを使うエコジョーズの場合は、そうした心配が少ないので、我が家では数日間程度の外出でも、タイマー運転を利用して暖房しています。
水道凍結には十分注意を
新しい住宅はともかく、断熱がしっかりしていない建物だと、やはり凍結のリスクは大きいです。学生さんの多いアパートなどで、お正月にみんな帰省してしまって建物が冷え切り、水道管が破裂して水浸し…という事例は少なからずあるそうです。
北海道外の、暖かい地方出身の方は、水抜きについてよく知らないかもしれませんね。北海道にお住まいの際は、どうぞお気をつけください!