大雪の際注意すべきこと
大雪のあとは、除雪時や屋根の雪下ろしに関わる事故が増えます。
しかし、急激に積雪深度が増したときには、注意すべきことが他にもあります。
それは、暖房器具の給排気管。
寒冷地の家では、壁からぴょこんと突き出し、白く蒸気を噴いているものを目にすることがあります。それが、暖房器具やボイラーなどの給排気管・給排気筒です。
給排気管の位置は要確認
エアコンの室外機の場合、積雪地での暖房対応のものはたいてい、架台で高い位置にセットしてあります。
しかしFF暖房機の給排気管は、比較的低い位置にあることが多く、大量に積雪があると、埋まって塞がってしまうことがあるのです。
そうなると、適切な排気ができず、一酸化炭素中毒をおこす恐れがあります。
給排気管の位置は、地面からの高さ60cm~2mと様々ですが、積雪だけでなく、吹きだまり・屋根からの落雪で塞がる場合もあります。
「うちの排気管は高いところにあるから大丈夫」と油断するのは禁物。暴風雪の後などは、一度確認したほうが安心です。
今年(2022年)の北海道は連日、記録的豪雪。一階の屋根に積もった雪が多すぎて、二階に設置されたストーブの排気管が埋まった…という例も報道されていました。
車の排気ガスにも注意!
同じようなことが、車が立ち往生した場合にもいえます。
寒いからとずっとエンジンをかけて車内にいるとどうなるか…。車のマフラーが雪に埋もれてしまうと、車内に排気ガスが入りこみ、一酸化炭素中毒を起こします。
それを防ぐには、時々車外に出て、マフラー周辺の雪をとり除くことが必要です。
車内にも非常用グッズを備えておく
私の車には、小さなスコップを積んであります。
万一マフラーの除雪をすることになったら、手でかき分けるのは大変。手袋があっても、濡れてしまうと体を冷やし体力を消耗してしまいます。小さいものでも、スコップがあれば役に立ちます。
立ち往生が長時間になるようなら、エンジンを切ることも必要でしょう。場合によっては、燃料切れでやむなくエンジン停止のケースもあり得ます。
車内に防寒用の毛布や、携帯トイレを備えておくことも大切です。
雪に慣れない人は気をつけて
雪国育ちの人は、こうした原因による事故のニュースを耳にすることも多いです。
でも本州出身の方は、あまり危険性をご存じないかもしれません。転勤族や、移住された方などは、十分注意なさってくださいね。