公営の合同墓・合葬墓ってどうなの?実際に納骨をして感じたこと

光 暮らしノート

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公営合同墓に納骨に行ってきた

先日、親族の納骨に行ってきました。いわゆる先祖代々のお墓ではなく、自治体公営の「合同墓」です。合同墓への納骨、私にとっては初めてのことでした。

合同墓というのは、複数の方々の焼骨を一緒に埋蔵するお墓のこと。合葬墓、合同納骨塚など呼ばれるところもあります。

公営の場合、利用にあたっては本人または親族の居住履歴や、何らかの縁があるなど、一定の条件があるようです。

少子高齢社会や核家族化の影響から、死後事務を託せる人もいない「おひとりさま」は増える一方です。当然、お墓の維持管理も難しくなります。そんな事情から、自治体が公営合同墓を設置するケースが増えているのでしょう。

喪服の女性

納骨はあっという間

合同墓は、市営霊園の一角にありました。

みかげ石の立派なモニュメントが設置され、その陰に、遺骨の投入口がありました。

投入口は、カギ付きで、コインロッカーの扉を分厚くしたような感じ。係員さんが、カギを開けてくれました。

骨箱を傾け、お骨を投入口に入れていきます。すべて納めたら、係員さんに促されて合掌。あっという間に、納骨が終わりました。

合同墓は宗教にこだわらず利用できます。そのため、宗教色の強い儀式や供養は控えるなど、他の利用者にも配慮を…とのことでした。

私たちはお経もお線香もあげずに行いました。お花を供えるくらいは可能でしたが、置いて帰るわけにもいかないので、お供えしても持ち帰ることになります。

実際に納骨をしてみて、よくも悪くも、非常に簡素なシステムだと思いました。

合同墓のデメリット

合同墓のデメリットは、遺骨が他の人と混ざってしまうということでしょう。なんだか寂しく感じ、抵抗がある人もいるかもしれません。

後で遺骨を取り出すこともできませんので、利用するかどうかはよく考える必要があります。

また、私の住む北海道だと、冬期は積雪のため納骨できません。だいたい、4~5月から11月くらいまでの間の利用に限られてしまいます。

納骨の曜日・時間はあらかじめ決められていることが多く、申し込みが多い日には、ゆっくりしている暇はなさそうです。私たちの納骨時も、他に納骨する方、お参りする方が来られていて、順番待ち状態でした。

では、合同墓のメリットは?

しかし、公営合同墓にはメリットも多くあります。

まず利用料が安価です。一体につき、数千円から数万円(~3万円程度)というところが多いようですね。個別の墓石が不要なので、一般的なお墓に比べれば格段に安く済みます。

納骨時に利用料を支払えば、いわゆる永代供養で、後々料金がかからないのも合理的です。お寺さんの墓地のように、檀家料などもかかりません。

公営のため、お墓の世話ができずに荒れてしまう…ということもなく、後継者がいない人でも安心です。

合同墓も選択肢の一つに

私の住む街でも、数年前に合同墓ができたと聞きました。

元々、樹木葬がいいなと思っていた私ですが、「地元の合同墓もいいかも…」と思うようになりました。利用料も安く、残された家族にとっても、近くてお参りが楽ですし。

家族に意見を聞くと、「他の人の遺骨と混じるのはねぇ」とちょっと悩んでいましたが…。気になるなら、遺骨の一部を手元に残すという手もあります。

小さくてきれいなお骨入れに一部分骨してもいいし、遺骨をアクセサリーなどに加工するというのもいいかも。

何より、後々管理の心配がないというのは、公営の合同墓の大きなメリットです。前向きに検討してみようと思っています。