北海道の家づくり、何を基準に考える?我が家の後悔ポイントから考える「冬の暮らしを想像する大切さ」

雪の積もった平屋家づくりの知恵

家づくりは夏をむねとすべし?

吉田兼好の『徒然草』の一節に、「家の作りやうは、夏をむねとすべし。冬は、いかなる所にも住まる。」とあります。

日本の家づくりには、暑くて不快な夏をうまく過ごせるようにつくるのがいいという意味のようです。

しかし寒冷地北海道では、冬を基準にして考えるべきだと思います。

北海道の、暖房がなければ命にかかわるほどの寒さ、雪の多さ…そうした厳しい条件を考えれば、「家のつくりやうは、冬をむねとすべし」というのが正解でしょう。

我が家がマイホームに暮らしはじめて2年あまり。「いや~失敗したな」と思う項目は、やはり冬に関係したことばかりです。

家の敷地はできるだけフラットに

我が家の玄関先は少し傾斜があります。駐車スペースと同じアスファルト舗装仕上げにしましたが、ちょっと後悔しています。

家の敷地に傾斜があると、地面が凍ったときにすべって転倒しやすくなります。平らならそろりそろりと歩けますが、傾いていると、手すりがなければどうにもなりません。

家から道路までのアプローチ、短い距離なら大丈夫かと思いきや、それが油断のもと。たった一歩の足の運びでも、転ぶときは転びます。

玄関から道路までは、スロープっぽいアプローチより、広めの踏み幅を確保した階段にするほうが、まだよかったかな…と。

段差は少ないほうがいいんですが、少なくともフラットな面が確保できるという意味では、傾斜より階段のほうが安全な場合もあるでしょう。

屋根雪の処理と雪かきの動線確保

屋根を無落雪タイプにするか、あえて落とすのか…は大事なポイントです。家にかかる荷重を減らすには雪を落としたほうが良いのですが、落雪による危険の防止や雪捨てスペースの確保が必要になります。

我が家は“あえて落とす”ことを選択しましたが、平屋の三角屋根は面積も大きく、予想外の落雪量&雪かきの手間に後悔しました…。

また、雪の落ちる位置が隣家の敷地に近いとか、雪かき作業の動線にあたると困ります。よほど敷地に余裕があるなら別ですが、そうでない場合は無落雪のほうが無難かも。

暖房方法

冬の北海道で災害が起きたら、ガスや暖房が止まる可能性があります。そうなると、水道管の凍結も起きますし、何よりも室内の温度が低すぎて耐えられません。万一に備えるなら、ソーラーパネルやコレモなどの発電設備、薪ストーブなど補助暖房の計画も一案でしょう。

地域の除雪状況

地域の除雪の様子は、住んでみないとわからないことも多いですが…。除雪車の巡回ルートや除雪方法によっては、「こんなはずでは…」ということもあります。たとえば巡回ルートの関係で、家の前の道路が除雪されるのがいつも遅めだったり、家のすぐそばが雪の堆積スペースになったりすることも。そうすると、大きな雪山ができて見通しが悪くなったり、子供の遊び場になったりするんですよね。そうすると車の出入りの際、事故の可能性も考えられます。

場合によっては、業者さんや町内会・地域の学校などに事情を話して、対処していただく必要があるかもしれないですね。

服や靴などの季節差

雪国の暮らしは、冬の防寒着類や長靴など、暖地に比べてさまざまなモノが必要になります。玄関近くに大きめのシューズクローゼットを設けておくと収納に困りません。また、ぬれたコートをかけておけるスペースがあると便利です。洗濯物の乾燥スペースも、冬は外干しができませんので、考えておくといいですね。

北海道では、厳しい冬の暮らしを念頭に置いておけば、ほかの季節は比較的対処しやすいと思います。ご参考まで…。