新聞のお悔やみ欄とは
北海道では、新聞に「お悔やみ欄」というページがあります。お悔やみ欄への掲載は任意で、無料です。
亡くなった方の住所・氏名・年齢・葬儀予定や喪主の名前などが掲載されるので、関係者から連絡がなくとも訃報を知ることができます。
北海道新聞の場合、毎日、北海道全域の分が掲載されます。私は自分の住まいの近くだけでなく、実家のあった地域もチェックするようにしています。
かつて両親がお世話になった方とか、友人の家族などが掲載されていることがあるからです。
お悔やみ欄を見て、必要があればお香典をお送りしたり、弔電を打ったりします。
お悔やみ欄に葬儀予定を載せるか
私の両親が亡くなったときにも、お悔やみ欄を利用しました。
葬儀の際、斎場のスタッフから、「お悔やみ欄への掲載はどうしますか?」と打診がありました。
我が家の場合は、故人の希望で家族葬でした。そのため、葬儀の日時や場所は載せず、後日「葬儀終了」として掲載することにしたのです。
コロナ禍では、同じようになさった方も多かったのではないでしょうか。
お悔やみ欄に葬儀予定を掲載しないと、どうなるのでしょう?
あとで訃報を知った方々が、ぱらぱらと自宅に弔問に来られることも少なくありません。
ありがたい一方で、突然の弔問は気疲れすることもあります。
ようやく一段落してウトウトした時に限って「ピンポーン」ということも、何度かありましたっけ…。
防犯面でのリスク
いっぽう、お悔やみ欄に葬儀予定を載せた場合は、防犯面でのリスクがあります。
葬儀により留守になることがわかってしまうと、空き巣の心配があるからです。
確かな戸締まりはもちろん、貴重品を家に置かないように注意が必要。
留守中も、電気やTVをつけておくのもいいかもしれません。
ご近所に声をかけておくとか、できれば信頼できる人に留守番を頼めると安心です。
「お悔やみ詐欺」にも注意
また、近年「お悔やみ詐欺」という話も耳にするようになりました。
お悔やみ欄を見て、遺族に電話や手紙で「故人にお金を貸していた。返してほしい」と金銭を要求するのだそう。何とも罰当たりな犯罪です。
さらには、「故人の依頼で注文を受けていた。商品の代金を払ってほしい」とか、
「故人に頼まれて預かっていたものがある。わいせつなDVDなど恥ずかしいものなので、こちらで処分してもいいが費用を払ってほしい」などというパターンもあるそうです。
必ず周囲に相談を
遺族は疲れていたり不安だったりで、冷静さを失っているもの。
万一そんな連絡があった場合は、とりあえずは「家族と相談のうえ、改めてご連絡します」とでも答えて電話を切り、その場をやり過ごしましょう。そして信頼できる人に相談することを忘れずに…。絶対に、慌ててお金を支払ってはいけません。
我が家の親族にも、この手のハガキが来たことがありました。
ひと目で「あぁ~これ詐欺だよ!」とわかるものでしたが、高齢だった親族は「本当に?ここに電話しなくて大丈夫なの?困ったことにならないの?」と、ひどく動揺していました。
その姿を見ると、「一人暮らしの高齢者なら、引っかかるのは無理もないかも…」と思いました。
もし、手紙など証拠が手元にある場合は、警察に届け出ておくと安心です。情報が共有されることで、警戒を呼びかけ、新たな被害を防ぐことにつながるでしょう。
警察でもなくても、役所でもいいし、身近な町内会の役員さんとかでもOK。とにかく誰かに話すのがいいと思います。
こんな卑劣な犯罪にひっかかる人が、早くゼロになりますように…!