「日当たりのいい家は吉相」は合理的
不動産選びの際、日当たりのよい物件は人気が高いですよね。
家相や風水の世界でも、日当たりや通風を重視します。
「日光の入らぬ家には医者が入る」という言い伝えもあるように、家の日当たりの有無は健康に直結すると考えられてきました。
太陽の光が入らないと、暗くじめじめして不快なだけでなく、カビも生えやすくなります。家の傷みにもつながりますし、その影響は住んでいる人にもダイレクトに及びます。
近年、室内に生えるカビが原因で、肺炎やアレルギーなどの病気になることも、広く知られるようになりましたね。不動産選びは、立地の便利さだけでなく、こうした環境的条件も重視したいものです。
健康に影響する「セロトニン」も日光で増える
ところで先日、テレビ(NHK「あさイチ」)を見ていると、「セロトニン」に関わる内容を放送していました。セロトニンとは、心のバランスを保ってくれる神経伝達物質です。
セロトニンは、ストレスや不安の解消・やる気UP・睡眠の質の向上など、心身の健康に大きく影響しているそう。つまり、セロトニンが減ると寝つきや目覚めが悪くなり、疲れが抜けない・落ち込みやすいなど、体の不調をきたしてしまうというのです。「うつ病」も、セロトニンの不足が関わっていると言われています。
このセロトニンを増やすのに有効なのが、「日光を浴びること」なんだそうです。
セロトニンは2500ルクス以上の明るさで増えると言われます。ちなみに晴れたベランダなら、明るさは2万ルクス以上、くもりでも1万ルクス以上になります。
室内でも、明るい光が差し込む窓辺(窓から1m以内)だと、3000ルクスほどの明るさが期待できるとのこと。
日当たりのいい家に住むことが、結果としてセロトニンを増やし、健康な暮らしにつながるわけですね。
「セロトニン」など知らなくても、昔の人は経験的に、日当たりが心身の健康に影響するとわかっていたのでしょう。風水や家相の教えとして長く伝えられてきたことには、そうした知恵が含まれているのだと考えられます。だからこそ、「風水?ただの迷信でしょ」とは言い切れない部分もある、と私は思っています。
日当たりプラス運動と栄養も
セロトニンを増やすには、日光のほか、リズムのある運動や、たんぱく質を構成する「トリプトファン」という必須アミノ酸の摂取がよいそうです。
運動は一定のリズムで呼吸を意識することが大切で、「きつくない」程度の運動でOK。ウォーキングや太極拳などがおすすめとのこと。
トリプトファンは、豆類・肉・魚・乳製品や卵に多く含まれているそうです。たんぱく質を日頃からしっかり摂ることが大切ですね。
もし、今住んでいる家の日当たりが悪い…という時は、意識して外に出て、日光を浴びるようにするといいでしょう。
日光・栄養・適度な運動を取り入れて、元気な毎日を!