後見申立て、自分でできる?
後見人の申立てを自分でやってみた話を、以前書きました。
そもそも、私が自分でやってみようと決断できたのは、行政の助けがあったからでした。
後見申し立てについて何の知識もない場合は、とにかく、よくわかっている人のところに行って教わる。それがまず一番だと思います。
自分の住む街でサポートしてもらえることを、知らない方も多いのではないでしょうか。私の体験をご紹介してみます。
後見人申し立てを支援してくれる部署がある
成年後見人制度という言葉を聞いて、何の知識もなかった私。
ネットで「○○市(自分の住む街) 成年後見人」と検索してみたところ、「○○市社会福祉協議会」と出ました。
とりあえず電話してみると、「ご自分で申し立てされる方の支援をしていますよ」とのこと。ならば詳しいことを聞いてみよう…と、社会福祉協議会に直接伺ってみました。
少し緊張して臨みましたが、物腰のやわらかい相談員さんが笑顔で担当してくれて、ちょっとほっとしました。
相談員さんは、こちらの状況を聞き取りした後、成年後見制度についてわかりやすく説明してくれました。
後見人をつけるとどんなメリットがあるのか。
後見人をつけるための費用、そして、継続的にかかる費用はどのくらいか。
それから、
後見人は自分でもなれるが、専門家にお願いもできること。
自分で後見人にならなくても、申し立てだけでも可能なこと。
などなど…。
そして「もしご自分で申し立てされるなら、お手伝いします」と、必要な書類の実物を一式、見せていただきました。
膨大な資料が必要だ…
私は書類を見て、「これだけの書類を作らないといけないのか…」ということをまず理解しました。
実際に書類を見れば、何を書けばいいのかが大まかにわかります。財産目録とか、親族一覧とか、調べて書かねばならない内容が多そうだな…ということも想像がつきました。
そして、それぞれの証拠となるものの写しも必要だということも。
つまり、通帳や公共料金の領収証、戸籍関係の書類などなど、大量にコピー作業が必要だろうなと…。
ですが、「何を集めて、どう記入するかは、お手伝いしますから大丈夫ですよ」という相談員さんの言葉に励まされ、「前向きに、考えてみます」と答えました。
書類をいったん家に持ち帰り、あらためて一枚一枚じっくり見直した上で、私は自分でやろうと決断したのでした。
自分でやるのは大変。でもその分節約はできる
申し立て作業だけでも、司法書士などプロにお願いすれば、10万円以上かかるといわれています。
それを自分でやれば節約できる…。でもそれだけ、実際の作業は大変ということでもあります。
できるかできないか、悶々と考えるくらいなら、まずは支援先を見つけて話を聞いてみてはいかがでしょう。
実際の書類や、具体的な作業のイメージを知れば「これは無理…」と思うか、「これなら何とかなるか…」と思えるか、判断もしやすいと思いますよ!