高気密・高断熱の家は熱中症に注意
北海道の家は、比較的新しい家なら、断熱性・気密性にすぐれたつくりになっています。外の気温が上がっても、窓を閉めていればあまり室温は上がりません。
我が家の内装工事は暑い時期でした。ある日現場見学に行くと、壁紙業者さんが窓を閉め切って作業中。
職人さんいわく「今の家は断熱がいいから、窓を閉めているほうが涼しいんですよ」とのこと。
確かに、暑い日、外出から帰って玄関ドアを開けると、中のほうが涼しい…ということがよくあります。
ただ高断熱の家は、暑くなりにくい一方、いったん熱がこもると冷めにくいという面もあります。そうなると…熱中症が心配。
実は私も新築の家に入居後まもなく、熱中症になったことがあります。
当時はまだ、我が家ではエアコンを設置していませんでした。
北海道でも30度超えの暑い日に、扇風機だけを使ってタタミでゴロゴロしていたのですが、夕方、気づいたらなんだか気持ちが悪い…。
ふらつき、めまい、吐き気と頭痛…ちょうど仕事から戻った夫が、あわてて病院につれていってくれました。
点滴をしてもらって事なきを得ましたが、油断してはいけないなと実感しました。
とくに注意すべきは西窓のある部屋
熱中症の面でとくに注意すべきなのは、西側に窓のある部屋だそうです。
「え、南窓ではないの?」と思いますよね。
夏場は太陽高度が高いので、南窓から直射日光が入るのは窓の近くに限られ、時間もそれほど長くありません。
しかし西窓は、日が傾いた後、部屋の奥まで長時間日差しが入り続けます。そのため室温がどんどん上がり、夜になっても下がりにくいのだそうです。
対策は、窓の外側にサンシェードや、よしずをかけること。
室内にかけたカーテンよりも、外側で熱を遮断するほうがよいそうです。その理由は、窓そのものが高温になるのを防げるから。
実際、直射日光の当たった窓サッシを触ると、驚くほど熱くなっています。窓の外側で日差しを遮れば、窓が蓄熱するのを防げるというわけです。
可能なら、西側窓のそばに生け垣など、植栽を設けるのもいいでしょう。つる性植物を使った緑のカーテンも、ガーデニング好きならおすすめです。
エアコンの設置場所にも工夫を
北海道でも、昔に比べて暑い日が多くなった気がします。エアコンに頼ることも増えました。
でも実は私、エアコンの冷房が苦手です。暑がりの夫の設定温度に合わせると、冷えすぎてしまって…夏なのに長袖、ひざかけがほしくなることも。
かと言って、私の快適さに合わせると、夫が汗だく…。どちらかが我慢を強いられるのでは、困りますよね。
家づくりの際には、エアコンの設置場所もよく考えて決めることをおすすめします。
リビングなど、ふだん長く時間を過ごす場所には、だいたい家族の定位置ができるものです。ダイニングやソファの、「ここがパパの席」という感じで。
そこで、暑がりの人の定位置に、エアコンの風がまっすぐ当たるようにエアコン位置を計画するのです。
逆に寒がりの人には、風が当たりにくいよう配慮します。
部屋全体の温度を均一にしたいときには、サーキュレーターや扇風機を使えばOK。
冷えすぎは体にもよくないので、こまかいことですが、考えておくと安心ですよ。