つららのできる家は寒い家?
つららのできる家は、断熱が悪く熱が逃げている、という話を聞いたことはありませんか?
たしかに、断熱性能のよくない古い家には、大きなつららができていることが多いものです。
でも、断熱の良い新しい家でもつららはできますよ!その理由について書いてみます。
築4年の我が家の場合
我が家は築4年、北海道の厳しい寒さにも耐えられるように設計・施工されています。
家が完成したときに、隙間相当面積(C値)を測定していただきましたが、我が家の数値は0.78でした。
札幌版次世代住宅基準では、スタンダードレベルがC値1.0以下、ハイレベルだとC値0.5以下とされています。
0.78は、ハイレベルとスタンダードの中間といったところでしょうか。
ですので、我が家はいわゆる高気密高断熱の家、と考えてよいはずです。
しかしそれでも、つららはできています。
我が家のまわりもほとんどが新しい家ですが、つららのある家も珍しくありませんね。
つららの有無を考えるようになったきっかけ
実は我が家、昨年まではあまりつららができませんでした。でもこの冬から、つららが増えてきたんです。
「え、経年劣化で熱が逃げるようになったんでは?」と思う方もいるでしょう。
いえ、違うんです。我が家につららができるようになったのは、雪止め金具をつけたせいなのです。
三角屋根の我が家。これまでは雪止め金具がなかったので、雪は積もるそばから、屋根から落ちていました。
ところが雪止め金具をつけた結果、雪が乗ったままの状態が、しばらく続くようになったわけです。
すると日中、屋根のてっぺんに残った雪が日差しで溶け、しずくとなって屋根を下ります。日が落ちると気温が下がり、そのしずくが凍り始めます。
それが、つららとなって育つわけですね。
つららのできる条件
つまり、つららができるには、
- 凍るための水が継続的に供給される
- 水→氷になるための温度差
この2つの条件が必要ということなんです。
我が家の場合、昨年まではこの条件が揃わなかったため、つららがあまりできなかったのでしょう。屋根雪が常にすぐ落ちてしまって、水が供給されなかったのです。
もちろん、古くて断熱の悪い家の場合、家の中から熱が逃げて温度差を生み、つららの元になる…ということはあり得ます。
でも、そもそも逃げる熱のない空き家でも、大きなつららができているのを見かけませんか?
つまり、
屋根にたっぷり雪が乗っていて、それが気温の高い日に少しずつ溶ける
↓
その後、気温が下がって凍る
…を繰り返した結果、つららが長く太くなるのだと考えられます。
「つららのできる家=断熱の悪い家」ではない
ですので、「つららのできる家=断熱の悪い家」とは必ずしも言えません。
今年の我が家の暖房(ガス)使用量は、つららの少なかった昨シーズンと比べても変わっていませんし。
ただし昨今の物価高で、ガス代は爆上がりしましたが(涙)
リフォーム業者や住宅会社に「お宅はこんなにつららができています…断熱が悪いせいですよ!」と言われても、100%正しいとは限らないってことですね。
つらら・雪庇は落下に注意
雪国の子供にとって、つららって格好の遊び道具。
キラキラしてきれいだし、繊細で壊れやすいのも、何だか心ひかれるんですよね。
大きくてきれいなつららが欲しくて、子供がいたずらすることもあるので、雪おろし棒などで適宜取り除いておくのがおすすめです。
屋根下に入ると、つららだけでなく雪庇落下の恐れもありますからね…。
どうぞご注意ください!