「隣人トラブル」が心配
住まいを決めるとき、ご近所さんがどんな人かは重要なポイント。「隣人トラブル」は、避けたいですもんね。
賃貸物件の場合なら、引っ越しという手段がありますが、購入物件の場合はそう簡単に引っ越すこともできません。
なんとか事前にご近所さんの様子を知ることはできないか…不動産購入を考える方なら、皆さん悩まれるのではないでしょうか。
『住んでる人の性格は家と土地が教えてくれる』
先日、こんな本を見つけました。
著者は、土地家屋調査士の平田真義氏。土地や建物の測量作業のため、2000軒ものお宅を訪問してきた方です。
見知らぬ方のお宅にいきなり「ピンポン」するのは緊張するもの。なんとか情報を得ようと、平田氏はそのお宅の周囲を観察して、住人の雰囲気や性格を推測できるようになったそうです。住宅を見て住人像を予測する、いわば、「プロファイリング」の手法を身につけられたのですね。
住人の様子を知る手がかりとは
たとえば表札。表札の有無や大きさ、材質などからもわかることがあると著者はいいます。
表札には「自分をどう見られたいか」が表れている。そして表札のない家は、「自分の存在を世に知られたくない、隠したい」という心理が感じられるというのです。
「表札をつけないのは防犯のため」という理由も耳にしますが、「自分の存在を知られることが何らかのリスクにつながる」と考えてのことなのでしょう。
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また庭やベランダの雰囲気、洗濯物などからも、生活の様子は垣間見えるとのこと。読んでみると、なるほどな!と思うエピソードがたくさんありました。
心理学という側面から不動産を見る、というのは非常に面白いと思います。
「自分がどう見られているか」もチェック
『住んでる人の性格は家と土地が教えてくれる』を読むと、ご近所さんの様子を知る参考になるだけでなく、「自分が周りからどう見られているか」についてもドキッとさせられます。
ベランダが荒れていないか、庭木の手入れに気を配っているかなど…。
忙しさにかまけて、ついつい手入れをさぼっていたら、ご近所に迷惑をかけてしまうのはもちろん、周囲に与える印象に影響するというのが、よくわかります。
「あそこのお宅、まったく、一体どんな人が住んでいるのかしら(怒)」と思われたら、イヤですもんね…。
自分の住まいに心を配り、手をかける。そのことでご近所さんとの関係も良好になり、よい循環が生まれる…そんなことも考えさせられる本でした。
面白くて一気に読める
『住んでる人の性格は家と土地が教えてくれる』は、文章も読みやすく、エピソードが面白くて、私は一気に読んでしまいました。風水の教えとも重なるところがあって、不動産選びに役立ちそうです。
賃貸住宅でも分譲でも、ご近所さんとうまくやれるかは住み心地にとても影響します。
物件選びの前に、ちょっと気をつけてみるだけでも、「ハズレ物件」を引く確率は減らせるのではないでしょうか。
部屋探しについてはこちらの本もおすすめです!