墓地の近くの物件は?
「マイホーム探し、希望に近い物件が見つかった!でも…墓地が近い…!」
そんな時、ちょっと購入をためらう人は多いと思います。
賃貸物件でも、「立地も予算もOKなんだけど、住んで大丈夫かな…」ということ、ありますよね。
家相や風水では、墓地のそばは「陰の気が強い」などとして、避けるべきということが多いようです。
実際のところ、デメリットとしてどのようなことが考えられるのでしょう。
墓地近くの物件のデメリット
まずは、霊や怖いもののイメージ。
「オバケが出そう…」「不幸なことが起きそう…」という漠然とした不安ですね。
一般的には敬遠されがちなことから、将来的に物件を売買しにくい面もあるでしょう。
一方、現実的なデメリットとしては、まずろうそくやお線香などによる火事の危険。
お線香に関しては、匂いもあります。洗濯物など、気になるかもしれません。
またお墓には花やお供えものがつきものですが、腐敗して臭いや虫が出やすいとか、お供えものを狙って小動物やカラスが来る…というのも心配です。
最近は「お供え物は持ち帰り」というマナーが定着しつつあるようですが。
墓地の近くに住むと
実は私、これまで墓地のすぐ隣に住んだことが二度あります。
まだ中高生の頃、すぐ裏手にお寺と墓地がある家に、1年ちょっと住んでいました。
昔ながらの古いお寺の敷地に墓石が立ち並んだ、「ザ・墓地!」という雰囲気。
社宅だったため、そこに住まざるを得なかったのですが、ちょっと暗い感じのする家でした。
今思えば、墓地は家のすぐ南側。暗く感じたのは、墓地側に大きな窓を作れなかったせいかな…と思います。
静かではありましたが、風の強い日や夜中、外で物音がするとドキッとすることも。
ちなみに私は一度だけ、その家で金縛りにあったことがありましたね。
「やっぱりお墓が近いから?!」とビビって、お守りを枕元に置いて寝るようにしたら、その後は何もありませんでしたが。
墓地の近くといっても環境に違いが
二度目は、大人になってから住んでいた賃貸の集合住宅です。
住宅から道をはさんだところに、公園墓地が建設されたのでした。
墓地といっても、「○○メモリアルパーク」みたいなしゃれたネーミングの、近代的で明るい雰囲気の墓地でした。
道路沿いにはフェンスと植栽がほどこされ、広い駐車場や管理棟が設けられたつくり。お墓は奥のほうに配置され、近隣の住宅からは見えにくい設計になっていました。
これなら、墓地であることはあまり気にならないですね。
ただ、お彼岸やお盆の頃には、お墓参りの車の出入りが多くなるので、交通事故などには注意が必要です。
また、地元住民以外の出入りが多くなると、見知らぬ人にもあまり警戒しなくなりがち。防犯意識はしっかり持っておきたいものです。
墓地だから即NGとは限らないが…
墓地のそばはよくないと思われがちですが、メリットがないわけではありません。
そもそもお墓やお寺・神社などは、昔から地盤がよく、災害にあいにくい場所にあることが多いです。
また、墓地は静かで、背の高い建物が建つ可能性も少ないし…。
土地の価格も周辺より安めとなり、必ずしもマイナスばかりではないのです。
ただ、墓地が管理不十分で荒れているとか、暗くじめっとした感じがする、あるいは、見ると気分が滅入ると思う人は、やめておいたほうが無難。
地域の人などに大切に管理されている場所かどうか、というのも判断材料のひとつではないでしょうか。
墓地は近いが、あまり嫌な感じはしない…というのなら、家のつくりや外構計画でカバーできる場合もあるでしょう。
注意すべきポイント
玄関を開けて目の前に墓地…とか、採光用の大きい窓の向こうに墓地…というのは、できれば避けたいところです。
墓地が宅地の東・南側でなく、北や西側なら影響が少ないでしょう。そちら側に大きな窓をとることはあまりないでしょうから。
どうしても墓地が見えてしまう位置なら、フェンスや植栽で目隠しするなど、対策するといいですね。
墓地が近くても、風水でいう「陰の気」…つまりネガティブなイメージや、住環境の不安につながる要素にうまく対処できれば、よい住環境を手頃な価格でゲットできるかもしれません。
住まざるを得ない時にできること
墓地近くに住まざるを得ず、何となく気になってツラい…そんな時は、お祓いを受けるとか、お札や神棚をまつるなど、何か具体的な行動をとってみるのがおすすめです。
漠然と不安におびえるのでなく、「きちんと対策した!」という気持ちで暮らすこと。それだけでも、心身に与える影響が違ってくると思いますよ!