風水では、写真の飾り方についても良し悪しがあるといいます。
「写真をどう飾ろうが勝手じゃないの?だから風水なんか迷信…」という人もいるでしょう。
でも、風水であえてそう言うのには何か理由があるのでは…?と思った私。その理由を考えてみました。
写真にまつわる思い出
地方の高齢者のお宅などでは、仏間にご先祖様の遺影がずらり…というのを時々見かけます。
子供の頃、私はこういう写真が怖かった思い出があります。
昔は遺影写真が白黒で、紋付きの黒い着物姿の写真が多くて、表情も無表情。
親戚の家に泊まった際、和室の鴨居にかかげられた写真が怖くて…。
知らない人に見下ろされているようで、ぎゅっと目をつぶって布団をかぶった記憶があります。
写真は人の姿をリアルに写すものですし、とくに遺影は、サイズも大きいのでインパクトがありますよね。
人間は、人の顔に反応しやすい?
私の両親はすでに他界しています。葬儀の時に使った遺影写真は穏やかな表情でしたが、それでも遺影をそのままずっと飾るのはためらわれました。ちょっと存在感がありすぎて…。
以前、人形やフィギュアに関する記事を書きました。
人間は、目や顔のようなものに反応しやすい(シミュラクラ現象と呼ばれているらしい)と言われます。人間の脳が、顔や表情を読み取ることを重視するよう、進化してきたからなのでしょう。
そのため、「顔」が常に視界に入ってくるとリラックスしにくくなるのかもしれません。それがご先祖様の遺影でも、あるいは大好きなフィギュアであろうとも…。
そこで私の場合は、両親の遺影写真を小さく(L判サイズ)加工したものを、写真屋さんで作ってもらいました。このサイズならさりげない感じで、リビングに置いてもなじみます。
風水で注意すべきとされる、写真の飾り方
シミュラクラ現象に見られるように、「顔」というのは思った以上に目を引き、影響を及ぼすものです。
そのせいか、風水では写真や肖像画を飾る際にも注意が必要としています。
たとえば「玄関や寝室に肖像画を飾る」「玄関に家族写真を飾る」のはよくないので、避けるべきと言われます。
玄関先に肖像画があり目が合うような形になると、圧迫感があったりドキッとさせられたりします。
寝室でも、寝ぼけまなこの時に目が合うと驚いてしまうかも。
これって、鏡の位置を考えるときと同じような注意が必要ってことですね。
玄関に家族写真はNG
いっぽう、家族写真を玄関に飾るのはよさそうですが、なぜダメなのでしょう。風水では「家庭運を下げる」などと漠然とした表現をしているようですが…もっと現実的な理由があると、私は思います。
それは、玄関だと、親しい人以外も出入りする可能性があるからです。
家族構成や個人情報を不用意に漏らしてしまうのは、セキュリティやプライバシーの面で不安です。
住人の家族構成や顔・情報がわかれば、悪質訪問販売のターゲットになることもあるかもしれませんし、ひょっとしたら、興味本位で待ち伏せ・つきまといにつながることも、ないとは限りません。不審者が飛び込み営業のふりをして、下見に来ることだって…(怖!)。
家族写真は、玄関先は避けて、居間など室内に飾りましょう。玄関に飾るなら、風景や花の写真が無難です。
玄関はすっきりさせるのが吉
ちなみに、玄関にモノがあふれているのも、家族の情報を訪問者にさらしてしまうことになります。
靴や遊び道具、趣味のグッズ、年配者がいれば杖など…雑然とした玄関には、家族構成や生活スタイルが垣間見えるものです。ご注意ください。
家や物置のカギ、印鑑などを、目につきやすい場所に無造作に置くのも危険ですよ!
その他、写真を置かないほうがいい位置
風水では、火を使う場所・水まわりに写真を置くのもよくないとされています。
火気のある場所では、万一火事につながるといけませんし、水まわりは湿気が強く、写真が傷むからでしょう。
最近は地震も多いので、ご先祖様の遺影も、鴨居に飾ると落下の危険があります。アルバムなどに収めて、しまっておいたほうがよさそうです。
あ、アルバムも、タンスの上に積み上げていては落下します!押し入れなど、地震がきても危険のないところに収納してくださいね。